2024年12月16日(月) 横浜市立都岡中学校にて開催された職業講話に行ってきました。
当日は中学1年生を対象に開催され、たくさんの企業様が参加されていました。
そのうち、はまっ子を介してご参加いただいた企業様は3社いらっしゃいました。
① 日本アビオニクス株式会社 坂井田様、鈴木様
② 太陽油脂株式会社 東山様
③ 奈良建設株式会社 佐藤様
④ シンポーシステム株式会社 酒井様
⑤ 三井物産エアロスペース株式会社 五十嵐様、土田様、西方様
生徒たちは聞きたい企業の教室に、約30人程度に分かれスタートいたしました。
1社目は日本アビオニクス株式会社の坂井田様と鈴木様です。
最初に、同社の会社紹介が行われました。同社は自衛隊や防衛省向けの製品を主力とし、人工衛星関連の部品や自動車、スマートフォン関連製品などを製造しているメーカーです。クイズ形式で生徒さんと対話をしながら進む楽しい時間は、笑顔にあふれていました。
後半は、同社の製品であるサーモグラフィーを使用した体験型の講話でした。まず、サーモグラフィーの仕組みについて説明があり、識別できる色の数や、紫外線・赤外線を認識できる動物についても教えていただきました。
その後、生徒さんたちはポータブルのサーモグラフィーを使って、マスクや洗った手の平、エアコンなど、教室内の様々なものの温度を測定しました。「わー!」「キャー!」「発見した!」という元気な歓声が教室中に響き渡り、講話は最高潮に盛り上がりました。
さらに、窓の外の温度や冷えピタの表面温度など、普段の生活では気づきにくい温度を測る体験もできました。こうした実際に手を動かして学ぶ体験は、生徒の皆さんの記憶にも強く残り、「つくる」ことへの興味を引き出すきっかけになったことと思います。
坂井田様、鈴木様、貴重な学びの機会を本当にありがとうございました。
次は太陽油脂株式会社の東山様からの講話です。
まず、会社の紹介から始まりました。同社は、1919年に東京搾油株式会社として創業し、105年の歴史を持つ企業です。事業は主に、①食用加工油脂事業、②石鹸・化粧品事業、➂飼料事業に分かれます。
特に飼料事業についてのお話では、「牛のゲップ」が地球温暖化に与える影響が大きいという事実に、生徒の皆さんは驚いた表情を見せていました。同社では、牛のゲップに含まれる温室効果ガスを少なくする働きがある「脂肪酸カルシウム」を飼料に混ぜることで、温室効果ガスの抑制を可能にしているそうです。生徒さんたちは「うんうん」とうなずきながら、夢中で耳を傾けていました。
後半は、東山様が中学校時代から現在のお仕事に就くまでの経験や、「働くとは何か?」、そして同社の理念についてお話しいただきました。「心豊かで健康的な暮らしと社会・自然の持続可能な発展へ貢献」という理念は、世界でSDGsの目標が決まる前から同社が掲げていたものだそうです。
最後に、東山様は武田信玄公の言葉――「一生懸命だと知恵が出る、中途半端だと愚痴が出る、いい加減だと言い訳が出る」――を引用し、講話を締めくくられました。
東山様、貴重なお話を本当にありがとうございました。生徒の皆さんにとって、学びの多い時間になったことと思います。
続いての企業様は、株式会社奈良建設の佐藤様です。
最初に、奈良建設様の会社紹介が行われました。同社は奈良県の会社ではなく、創設者の方が「奈良」という名前だったので奈良建設という社名だそうです。当時の建設業界では社名に創設者の名前を入れるところが多かったそうです。
建設業界にも「建設」と「土木」に分かれており、奈良建設は土木と建設両方を担う「建設業」にあたるそうです。建設とは、大きな建物を建てるのみのことをさし、土木とは水道や電気、鉄道や公園などのインフラ設備も業務に含まれているそうです。一社で土木・建設を担う奈良建設さんは昭和の時代から地域や街づくりに多大なる貢献をしてきました。
生徒の皆さんも身近に活用する施設や場所など、非常に馴染みのある場所も奈良建設が土木・建設を行っているということに驚いている様子でした。
昭和の時代に起きた戦争や震災の後、崩れてしまった山や荒れ果てた道路などを舗装し、街の復興に大きく貢献しました。その中でも道路は特に、作業車や運送車両が数多く利用するため迅速に対応しその後の日本の産業の発展に大きく影響を与えたといいます。
今後は新しいマンションや建物を作っていくだけではなく、氾濫しない河川づくりや壊れてしまった箇所の修繕など街のお医者さんのような役割を担っていくと、最後にお話しいただきました。
続いてはシンポーシステム株式会社の酒井様からの講話です。
今回はZOOMにてオンラインでの職業講話をしていただきました。身近や社会で活用・必要とされているITについて幅広くお話しいただきました。
はじめに、皆さんの身近にあるITはどのような物でしょう?という質問から始まり皆さん積極的に考えを発表しておりました。お家の中では「エアコン」や「テレビ」「パソコン」をはじめ、Alexaや人感センサーという答えを出す生徒さん方もいらっしゃいました。
皆さん身近にあるITには気付いて位いる様子でしたが、会社や社会という大きな括りで見たときにはいかがでしょう。なかなかすぐには答えが出ない様子でしたが、今回はその中でも特に馴染みのある「Suica」についてご説明していただきました。
皆さんが普段、便利に利用できているSuicaが生まれるまでの作業行程をお話ししていただきその作業量の多さ・細かさに驚いておりました。想像ができる作業からあまりピンとこないような難しく複雑な作業までたくさんの人が関わっており、皆さんが普段便利に利用できているSuicaが完成し、さらに全国的に馴染みのあるインフラ設備となっていきました。
最後に、ITの本質は「便利で楽しい未来」というお話をしていただきました。
皆さんが普段身近に感じている不便なことや、もっとこうしたらいいのに。というアイディアが仕事につながり、社会がどんどん便利で楽しい世の中になっていきます。業界的には難しいジャンルではありますが今からしっかり勉学に励み、よりよい社会を築いていけるような人間になってほしいというお話をして職業講話は終了となりました。
最後は三井物産エアロスペース株式会社の五十嵐様、土田様、西方様からの講話です。
同社はイタリアのレオナルドという会社からヘリコプターを輸入し、国内で販売している輸入代理店です。アメリカとイタリアにも支社があり、現地で販売のサポートをしてくれている社員さんもいるそうです。
3名の方々はそれぞれ役割が異なっており、①ヘリコプター機体の輸入 ②ビジネスジェット ③宇宙事業 のように空に関する事業を行っているそうです。
ヘリコプターは1機いくらでしょうという質問に、生徒の皆さんはそれぞれ1200万円、500万円、8億円という考えを述べておりましたがそれを大きく上回る1機20億~30億円もするそうです。そんなヘリコプターの主な販売先は警察や消防、海上保安庁になるそうです。1月1日に起きた能登半島地震に真っ先に駆けつけた富山県のヘリは五十嵐さんが販売した機体だそうです。規模が大きすぎて生徒の皆さんはとても関心を抱いておりました。
また、ヘリコプターの機体ではなく部品の販売も行っているそうです。
それだけではなく操縦士、整備士の訓練の提供も行っており、ヘリコプター全般に関する知識や技術を持っている会社なのだそうです。
最後は社内で部下をまとめるお仕事です。
数多くのオペレーションが必要な業務になりますので経験や判断の速さがとても重要になってくるそうです。人の命も関わってくる大切な仕事になります。
このように各部署の方々が連携をとり、大きなビジネスとして会社を運営しているとのことでありました。
最後に生徒の皆さんから社会人に対する質問コーナーでは、就業時間やお給料など働き方に関する様々な質問が飛び交いました。
生徒の皆さん深く興味を持っていただけた、大変有意義な時間となりました。
今回も各企業の講師の皆様からは、仕事に対する熱い思いが伝わってきました。それに応える形で、生徒たちも非常に熱心に参加しており、充実した講話となりました。
弊社は今後も中学生のキャリア教育をサポートし続ける所存です。
引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。