2024年2月20日(火)横浜市立小田中学校で行われた3学年特別授業に参加してきました。
2024年2月20日(火)横浜市立小田中学校で行われた3学年特別授業に参加してきました。
当日は以下3つの講話が行われました。
1.「小田の丘」周辺の災害リスクについて
2.「釜石の出来事」(オンライン授業)
3. はまっ子防災プロジェクトについて
はじめに、東北大学大学院工学研究科 岡様の授業です。
東日本大震災における津波の恐ろしさと被害の大きさについて、災害前後の写真を比較しながら分かりやすく説明がありました。
また、その津波の波形が地球全体にどのように広がっていったのか、バーチャルリアリティー映像を用いての解説もあり、当時、津波が日本の反対側にある南米のチリにまで到達していたことが示されると、生徒の皆さんは改めてその大きさを感じ、一様に驚きの表情をしていました。
その後、もし、首都直下型地震が発生した場合、当中学校のある富岡西地区ではどんな被害が想定されるのか、実際の地図に津波浸水のハザードマップを重ね、自分たちが住んでいる地域のリスクに関する具体的なお話がありました。
それらを踏まえた上で、災害が起きる前に何をすべきか。
それは自分の住んでいる地域をよく知ることである。と岡さんより力強く生徒に伝えられました。
今回「はまっ子防災ガイド」を3年生に配布し、このような防災教材を使って災害について学ぶことが大切であることを改めて伝えていただきました。
続きまして、かまいしDMC「いのちをつなぐ未来館」の川崎杏樹さんよりオンライン授業がスタートしました。川崎さんは、授業を受けている生徒さんと同じ中学生の時に東日本大震災を経験されており現在語り部として活動をされております。
東日本大震災発生時、川崎さんが在席していた釜石東中学校では学校管理下にいた生徒は、全員避難して無事でした。それを世間では釜石市の奇跡と称賛しますが、川崎さん曰く、「運が良かったわけでも奇跡でもない。この地域で日ごろから行われていた備えを当たり前に実践した結果によるものです。」と強く訴えていました。
では、日頃の備えとはどういったものであるか。具体的に、当時の実体験を紹介してくれました。
1.近隣の小学校・地域住民の方と連携しながら合同の避難訓練を何度も行ったこと。
2.津波の速さを知る為に、津波の速さで走る車と競争をし、その速さを体感したこと。
3.生徒自らが考え、安否札を作成して地域住民の方に配布したこと。
川崎さんにとって避難訓練は「楽しい」ものだった。なぜならば、先生と生徒それぞれが主体的に自分ごとに捉えて取り組んでいたからとのことです。
生徒は終始神妙な面持ちで川崎さんの実体験に耳を傾け、メモを取っていました。
校庭に逃げるだけが避難訓練ではない。状況に応じた避難方法を考えられる思考や能力が必要だと気付いたようでした。
最後に、川崎さんより「災害は必ず起きる」だが、備えていれば助かることができる!
自然災害の発生を防ぐことはできないが、いつ起こっても大丈夫なように備えることはできる。防災を楽しく学び、災害に対する意識を持ってほしいと呼びかけ、締めくくりました。
次に、弊社プロデューサー七理よりはまっ子防災プロジェクトについてのお話です。
このプロジェクトの目的は、中学生が分かりやすく防災を学び防災意識を高め「もしもの時」に命を守れるようになって欲しい。まずは、これを強くお伝えしました。
横浜市は、今後30年の間に震度6弱の地震が発生する確率が80%と言われてること。
とすると、ここにいる皆さんは被災する確率が非常に高い。決して他人事ではないということ。
お正月に発生した能登半島地震と同規模が、もし横浜市で…を想像した際、自分の身は自分で守ってほしい。
そして、家族や友人・大切な人を守る知識・力を身に付けてほしい。
災害時には、そのひとつの判断で命が助かる助からないが分かれてしまうこともある。
防災に関する知識があれば、その判断精度が必ず上がるということを訴えていました。
最後に、災害はいつ起こるか分かりません。だからこそ普段から備える事、防災知識・意識を持つことが大切である。
皆さんにはぜひ、はまっ子防災ガイドを読んでほしいと力強いメッセージで締めくくりました。
弊社は今後も中学生の防災意識向上のために、備え方を学ぶこと、災害発生時の対処の仕方を学ぶこと、そして、それを実践に移すことを皆さんに伝え続けていきます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。