横浜市立旭中学校での地域防災訓練に参加しました
11月5日(土)に横浜市立旭中学校で行われた地域防災訓練に、今年も参加させていただきました。
(前回記事URL:https://hamakko-bousai.yokohama/news/emergency-training_asahi2021/)
昨年と同様、旭中学校と同一学区である横浜市立中沢小学校と小中合同での地域防災訓練です。
それぞれの学校から中学1年生と小学6年生が参加しました。
本来、地域の運営委員会の方達が中心で行われる訓練ですが、今年は生徒が中心となり訓練が行われていました。
まず、全員が体育館前のグラウンドに集合し開会式が行われました。
本日の流れの説明を受けた後に、所属している自治体のブロックごとに分かれて、実際に災害が発生した時を想定した訓練を開始します。
グループごとの活動内容は以下の通りです。
グループ | 活動内容 |
---|---|
A | 仮設トイレ組立、ホース配管、プール揚水 |
B | 受付、体育館区切り、照明・発電機取り付け |
C | 機材・食料運搬、ランタン・簡易テント、炊飯練習 |
D | 段ボールベッド・段ボールパーテーション、毛布担架・三角巾等 |
本部 | 参加者集計、無線・災害電話 |
広報 | 活動報告づくり・広報 |
今回は、「A・B・C・D」グループに注目して、活動の様子をお伝えします。
Aグループ:仮設トイレ組立、ホース配管、プール揚水
仮設トイレも小中学生が中心となって組み立てていきます。
「ここ抑えてて!」「内側から押して!」というように声を掛け合い、協力しながら作業を進めていきます。中学生の作業を見ながら小学生もしっかりと組み立てていました。
仮設トイレは、「災害用トイレ」と記されたマンホールを使用します。
組み立てた仮設トイレをマンホールの上に設置します。
仮設トイレを設置している間に、汲上ポンプと発電機で、プールの水を汲み上げる準備をします。
汲み上げた水は、仮設用トイレと体育館に送水されます。
仮設トイレの使用方法は以下をご参照ください。
旭中学校では、仮設トイレが最大4基、車いす用仮設トイレは1基、設営できます。
Bグループ:受付、体育館区切り、照明・発電機取り付け
次に、Bグループの活動です。
ここでは、照明の取り付けに注目していきます。
被災時の停電に備えて、スズラン照明や発電機などが防災備蓄庫に保管されています。
それら資機材を防災備蓄庫から体育館へ運び込み、照明を設置していきます。
体育館2階の観覧席からスズラン照明を吊り下げ、電球をはめていきます。
無事にスズラン照明を点灯させることができました。
普段は当たり前にある明かりですが、災害が起こると停電になる可能性は高いです。そして、人は暗闇では不安な状態に陥りやすくなります。
多くの人が集まる避難所だからこそ、安心して過ごせる環境づくりが大切です。
Cグループ:機材・食料運搬、ランタン・簡易テント、炊飯練習
CグループもBグループと同様に、防災備蓄庫に保管されている食料を運びます。
賞味期限が近い非常食を使い、1人分ずつ袋に詰めていきます。
これらは訓練の最後に参加者に配布されます。
賞味期限が近いものを訓練に使うことで、無駄なく非常食を消費するという、循環備蓄(ローリングストック)をされていました。
炊飯練習は、校舎裏手で行われました。
鍋をかまどの上に乗せて、水を張ってお湯を沸かします。
例年おにぎりを作るのですが、新型コロナウイルスの影響でお湯を沸かす作業に変更になりました。
Dグループ:段ボールベッド・段ボールパーテーション、毛布担架・三角巾等
最後にDグループの活動です。
まずは、毛布担架から訓練が行われました。
太い棒2本と毛布を使って毛布担架を作ります。
毛布担架の作成方法は以下の通りです。
①毛布を広げて1/3のところに棒を置きます。
②棒を包むように毛布を折り返します。
③折り返された毛布の端に、もう1本の棒を置き、その棒を折込むように残りの毛布を折り返します。
(引用:東京消防庁『第8章 救急』)
原則として、足側を進行方向とします。
また、斜面や階段などでは、負傷者の頭が高い方になるよう、地域の運営委員会の方からアドバイスがありました。
毛布担架の訓練が終わると、次は段ボールベッドの組立に移ります。
災害緊急時用段ボールベッドから段ボールを取りだし、それぞれ組み立てていきます。
同じ箱を9個作り、3×3に並べ、天板を2枚載せると完成です。
段ボールベッドを段ボールのパーテーションで囲み、被災時のシチュエーションを体験していました。
出来上がった段ボールベッドに座ったり寝ころんだりして、強度を確認していました。
まとめ
今年は8月に中学1年生が事前訓練を行うことができたため、当日はとてもスムーズに訓練が行われ、時間に余裕ができるほどでした。
訓練を重ねることで、作業効率が上がるということを実感しました。
そして、昨年は行っていなかった段ボールベッドの組立が増えており、訓練内容も年々進化していました。
毎年行われるこの訓練が、地域の方と小中学校をつなぎ、実際に災害が起こった時、互いに支え合える関係作りのひとつになっていると感じました。
この度は、訓練に参加させていただきましてありがとうございました。